シール面加工

配管や真空に欠かせない接続面の密閉技術

シール面加工とは、配管やチューブ端部、フランジ、継手などの接合部に対し、密封性能(シール性)を高めるために行う精密加工のことです。

高圧ガス、高純度薬品、超純水、真空ラインなど、微細な漏れも許容できない環境において不可欠な加工技術です。

当社では、面粗さ(Ra)、平面度、同軸度、角度、シール形状などを精緻にコントロールし、金属同士の“密着シール”やガスケットシールの性能を最大化します。

シール面加工が求められる背景

現代のプロセス設備は、「高圧化」「高純度化」「クリーン化」が同時に進行しています。 これにより、接続部のシール性能に対して以下のニーズが高まっています。

  • 高圧ラインでの微小リークが重大事故につながる
  • 高純度流体では、わずかな酸化膜・傷がコンタミの原因となる
  • 真空ラインでは、表面粗さや形状誤差が真空保持を妨げる
  • 化学・バイオ系では、ガスケット座のムラ・段差が薬液リークにつながる

特に「高圧継手」「真空フランジ」「サニタリー接続」では、シール面の加工精度が安全性と生産効率を左右するといっても過言ではありません。

高品質シール面加工のポイント

面粗さ(Ra)の最適化

  • シール方式(ガスケット/金属シール/Oリング)に応じてRa値を最適に設定。

  • 高圧金属シールではRa 0.2μm以下の鏡面加工にも対応。

平面度・振れ精度管理

  • シール面の平面度・同軸度を厳密に管理。
  • フランジ接続部の偏心・傾きを抑え、均一な締付を実現。

シール形状の精密加工

  • コンフラット(CF)面、フェルール面、コーン・アンド・スレッドシール面など、多様な形状に対応。
  • 金属同士の密着シールに必要な“面圧分布の均一性”を確保。

材質特性を踏まえた加工条件

  • SUS304/316L/316LEP/インコネル/ハステロイなどのニッケル合金にも対応。
  • 軟質材は歪み対策、硬質材はバイト摩耗管理など、材質別ノウハウを活用。

洗浄・仕上げ・保護

  • 加工後は脱脂洗浄・超音波洗浄を実施し、異物混入を防止。
  • シール面傷防止のため、専用キャップ・保護ケースで出荷。

Nex’s-K.Cのシール面加工が選ばれる理由

  • 高精度加工設備の保有:NCフライス盤、CNC旋盤、精密ラッピング機などを活用し、±数μm単位で精度を管理。
  • 高圧・高純度設備向けの実績多数:超高圧ガスライン、分析・計測装置、真空装置、高純度ガス配管、医薬プラント向け接続部の加工実績が豊富。
  • 一貫対応体制:設計 → 加工 → バリ取り → リーク検査→洗浄 → 検査 → 出荷。工程間の手戻りを抑え、短納期・安定品質を実現。
  • 検査体制の充実:面粗さ測定、CMM(三次元測定)、シール面の顕微鏡確認など、精密検査に対応。
  • 難加工にも対応:小径チューブ端部、異径継手、厚肉材、特殊金属など「他社が敬遠する条件」に多数対応。

製作/施工フロー(シール面加工対応)

  1. 仕様確認・図面確認:シール方式、圧力、温度、流体、Ra値などを確認。
  2. 加工条件設定:材質・精度値に基づき切削条件・平面研磨条件を設定。 シール面加工:CNC旋盤・NCフライス盤・研削・ラッピングで高精度に加工。
  3. 洗浄・仕上げ:脱脂・超音波洗浄・エアブロー・保護処理。 検査・記録:Ra測定、平面度測定、外観検査、工程記録を実施。
  4. 納品:保護キャップを装着し、検査成績書を添付。

 適用事例

  • ガス・液体の高圧ラインの継手・フランジ面

  • 半導体・医薬用途の高純度配管接続部

  • 真空装置・分析機器の金属シール面(CFなど)

  • サニタリー配管のフェルールシール加工

  • チューブ端部のコーン・シール面加工

まとめ

シール面加工は、高圧・高純度・真空といった“漏れが許されないライン”の品質を決定づける最重要要素です。

当社は、高精度加工と検査体制を組み合わせ、用途に最適なシール面をご提供します。

シール性にお困りの方、既設ラインの更新を検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご相談・お問い合わせはこちら

シール面加工に関するお悩みやご相談は、どんなことでもお気軽にお寄せください。

Nex's-K.Cは溶接条件の改善・施工指導も対応しております。まずは左記「仕様相談・お見積り依頼はこちら」までお気軽にお問い合わせください。