PQR・WPS
PQR(Procedure Qualification Record/溶接手順適格性記録)と
WPS(Welding Procedure Specification/溶接手順書)は、
溶接の品質を安定的に再現するための基準文書です。
特に高圧配管、高純度配管、肉厚材、特殊材質(インコネル・ハステロイ等)を扱う場合、溶接品質が安全性・耐久性に直結するため、 PQR・WPS に基づいた施工が不可欠になります。
PQR・WPS が必要とされる背景
現代の設備では、「高圧化」「高温化」「高純度化」が進み、 溶接部の品質要求水準が大幅に上昇しています。 そのため、通常の手溶接や経験則だけでは以下の問題が発生します。
PQR・WPS の役割
PQR(溶接手順適格性記録)
実際に試験溶接を行い、下記を記録して妥当性を確認する文書です。
WPS(溶接手順書)
Nex’s-K.CのPQR・WPS 体制の特長
2. 試験溶接の実施
想定される実施工と同条件でテスト溶接を行う。
3. 検査(非破壊/破壊試験)
UT/RT/PT/曲げ試験/硬度試験などを実施。
4. PQRの作成
溶接条件・検査結果を記録し、適格性を確認。
5. WPSの作成
現場が使用するための具体的な溶接手順書を作成。
6. 施工開始 WPSに基づき、各溶接を安定した品質で実施。
適用事例
高圧ガス設備(N₂/H₂/He/特殊ガス)
超高圧配管・厚肉配管
真空装置・高純度配管
医薬・食品プラントのサニタリー配管
材質管理が厳しい研究装置・分析装置
インコネル・ハステロイなど特殊材配管
まとめ
PQR・WPS は、溶接品質を“再現性のある基準”として管理するための重要な仕組みです。
とくに高圧・高純度・特殊材を扱う配管では、PQR・WPS の整備が安全性・耐久性の根幹となります。
当社では、試験溶接から検査、記録作成までワンストップで対応し、品質と信頼性を兼ね備えた溶接体制を構築しています。
PQR・WPS の整備や、高難度溶接でお困りの際はお気軽にご相談ください。
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